県内にあるすべての弁当屋から、唐揚げ弁当の唐揚げの下に敷いてあるスパゲティが何者かに盗まれる。
その犯人が県境の山に逃げ込んだという情報を得た探偵のぼくは、早速漁船をチャーターし、海へ出る。
県境の山へは陸路よりも海路のほうが断然近いのだ。
しかし、別の探偵がセスナ機をチャーターし、空路で県境の山へ向かっていた。海路は陸路よりも早いが、当然空路がいちばん早いに決まっている。


スパゲティ泥棒は県境の山の中腹で、ハンバーガーを食べながら、心のなかでうそぶく。
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「次は弁当の隅っこにちょっとだけ入っている漬物を全部いただくぜ!」


ぼくは船べりにもたれかかり、水平線に沈みゆく夕陽を見つめながら、会いたい人のことを思っている。


おしまい