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「あれはたしか夏の終わりころ、
雨上がりの空をセスナがぽつんと一機、飛んでゆくのを見たんです。
ひとりぼっちで、くもり空を飛んでゆくそのセスナが、なんだかとてもさびしく、切なく見えて……
次は、そんなときに生まれた歌を歌いたいと思います。
聴いてください。
『隣町の住職は地球にやさしいセスナ持ち』」



隣町の住職は  地球にやさしいセスナ持ち
四兄弟の長男で  住職界の若きエース

掃き掃除は好きだけど  炊事洗濯お地蔵まかせ
ヒマさえあればセスナで空へ
地面を傷つけたくないから  空を飛ぶんだ

だって
隣町の住職は  地球にやさしいセスナ持ち

セスナは飛ぶよ住職のせて
自販機、市役所、ベーリング海…

けれどもわたしは知っている
誰にも云わないセスナの気持ち
ほんとは五本指靴下10足のせて飛びたいんだって

もうラブソングは聴きたくないよ
セスナのこと思い出してしまうから

るるる…るるるるー

隣町のセスナはきっと
わたしのことなんか忘れてしまったわ…