ある冬の日、
ぼくはねぎまを食べ、ねぎまの唄を歌いながら、ねぎまの森へ迷い込む。

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ねぎまの森は、この時季でも木や草が青々と生い茂り、空気は澄んでいる。

ぼくは、ここに来たとたん、ぼくの心のなかで常にくすぶっている不安や悩みが消え去りゆくのを感じる。

もうなにも心配はしなくていいんだ……
ぼくは、心の底からほっとする。


と、
それは5年前のはなしで、
ねぎまの森はいま、新しく開通した高速道路のパーキングエリアになり、あの青々とした木も草も、澄んだ空気も、もうどこにもない。


おしまい